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自治体間で介護サービスの格差は生じませんか?

後方支援体制などはありますが、有効性は不明です。

 2018年度の改正で要介護度の改善に対するインセンティブが設定されたことから、「自治体間で介護サービスの格差が生じるのではないか」という声が上がっています。そもそも前回の改定で予防給付による訪問介護と通所介護が総合事業に組み込まれたことで、その予算が義務的経費から裁量的経費に移行されました。財政基盤の弱い市町村では、サービスに必要な予算を確保できず、また改善を実現するために認定基準を厳しくする可能性もあります。つまり、利用者は実際よりも低い要介護度に認定されてしまうかもしれないのです。国は、都道府県による後方支援を支持していますが、どこまで有効かは不明です。

 

アウトカム評価の対象サービスが、広がりました。

 2018年度の法改正では、これまで総合事業のみに適用されていたアウトカム評価の対象が、リハビリテーションや通所介護にも拡大されました。

 介護サービスの多くは、これまで「成果と出すこと=アウトカム」は求められませんでした。しかし、総合事業、訪問リハビリテーション、介護予防通所リハビリテーション、通所介護に対する評価では、サービス提供の結果、どの程度「認定に至らない高齢者が増えたか」「費用の効率化が図られたか」「利用者の要介護度が維持・改善したか」が問われることになります。国は、医療・介護分野でアウトカム評価の対象を増やしており、今後は、対象が広がる可能性もあるでしょう。

 

 

高齢者の住まいは十分に供給されていますか?

高齢者住まい法の改正でサ高住が誕生しました。

 日本では、「高齢者単身・夫婦世帯の急激な増加」「高齢者住宅が諸外国と比較して不足」などの理由から、要介護度の低い高齢者も介護老人福祉施設の申込者になっていました。そのため施行されたのが高齢者住まい法(高齢者の居住の安定確保に関する法律)です。しかし当初、高齢者住まい法の下で供給された高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)には「医療・介護の連携や行政の指導監督が不十分」「制度が分かりにくい」などの問題がありました。そこで2011年の法改正により、高円賃、高専賃、高優賃が廃止され、新たにサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が創設されたのです。

 

増えてはいますが、住まい整備はまだ途上です。

 サ高住の登録基準は、「床面積原則25平米以上」「バリアフリー」「安否確認・生活相談サービスの提供」「前払い金に関する入居者保護」などで、利用者に対する説明・情報開示義務や行政による指導・監督制度も設定されています。

 施設の整備に対する交付金や資金貸し付け、登録を受けた場合には有料老人ホームの届出不要などの制度を設けたことから、サ高住は登録開始の2011年からわずか7年間で23万戸弱まで増えています。ただし大阪や北海道など登録の多い都道府県がある一方で整備が進んでいない県も多く、高齢者の住まい整備が進んでいるといえる状況ではありません。

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