要介護度の基準とケアプラン

①要介護度の基準はどのように決められていますか?

一次判定には基本的に調査票が使われる

要介護認定の一次判定では、「施設に入所している高齢者がどのような介護をどの位必要か」というサンプルデータに基づいて直接生活介助、間接生活介助、問題行動関連介助、機能訓練関連行為、医療関連行為に必要に必要な要介護認定等基準時間を算出します。

一次判定には基本的に調査票が使われます。ただし、認知機能や運動機能の低下していない認知症高齢者については、主治医意見書も考慮の上で判定されます。

 

二次判定の審査では主治医意見書や特記事項を考慮する

二次認定の審査では、主治医意見書や認定調査の特記事項に基づいて介護認定審査会が「介護の手間」を議論し、新たな情報がある場合には、ときに一次判定の結果を変更します。また要支援認定では介護の手間に加えて状態の維持・改善可能性も判断基準になります。特に要支援2か要支援1」かの判断では「日常生活に支障をきたす認知症の有無」「病気・怪我による心身状態の不安定性」などが考慮されます。

要介護認定の結果と高齢者の体の状況とは、必ずしもすべて一致する訳ではありません。また、要介護認定等基準時間とは「ものさし」であり、実際のサービス時間絵は無いので注意が必要です。

 

 

②ケアプランは何の為に作成されているか?

ニーズに応じたサービスを提供する為です

要介護認定を受けた被保険者は、非該当(自立)、要支援、要介護のいずれかの判定を受けます。そして、要介護や要支援と認定された利用者は、どのような介護サービスをどのくらい受けるか決めることになります。その際作成されるのが、介護サービス計画書=ケアプランです。

ケアプランは通常、要介護者であれば居宅介護支援事務所、要支援者であれば地域包括センターのケアマネージャーが作成します。ケアマネージャーは、利用者の課題を分析してケアプラン原案を作成し、介護事業所の担当者などとサービス担当者会議を開催し検討したうえで、最終的なケアプランを作成し被保険者に交付します。

 

 

ケアプラン表について

要介護者向けのケアプランとしては、通常、居宅サービス計画書である第1表と第2表、週間サービス表である第3表などが作成される。

1表には、本人の名前や住所や要介護度、作成日や認定日といった基本データのほか、利用者や家族の生活に対する意向、現在の身体・心の状態、総合的な方針など、第2表には「1人でトイレに行きたい」などといった課題と短期・長期の目標、それを実現する為の介護サービス内容と種類が期間や頻度とともに記述されます。そして第3表は、サービス内容と介護サービスの種類を週間スケジュールの形で表現した行動プランとなっています。