民間事業としての高齢者住宅には、大きく分けるとサービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームがあります。

その他の高齢者住宅には何がある?

介護付き有料老人ホーム

介護保険サービスのひとつである「特定入居者生活介護」の通称です。
自前で介護サービスを提供する一般型と、外部の介護サービスを利用する外部サービス利用型があります。現在では総量規制の影響でほとんどの地域で許可が下りにくくなっています。

有料老人ホーム

特定入居者生活介護の許認可が厳しくなったため、現在では民間事業として有料老人ホームが整備されています。
種類としては、外部の介護サービス事業所を使う住宅型と、要介護状態になった場合には退去が条件の健常型などが存在します。
また、一般の賃貸マンションやアパートであっても、有料老人ホームに該当する場合は都道府県への届け出義務があります。

軽費老人ホーム・ケアハウス

軽費老人ホームは、軽費または無料で利用できる老人ホームです。
種類は、A型(お風呂と食堂があり、食事の提供や日常生活に必要なサービスを受けられる)と、B型(食事の提供がなく、自炊をする施設で、日常生活は自分で行う)、ケアハウス(お風呂と食堂があり、居宅として個室に住む)の3種類があります。

A型は所得制限がありますが、B型にはありません。

ナーシングホーム

ナーシングホームという名称は、非常に広い幅を持って使用されていますが、一般的には、サービス付き高齢者向け住宅に医療・看護サービスを組み合わせた高齢者住宅で、在宅療養支援診療所が併設されたもの等のことです。

宅老所

利用者が住み慣れた地域で暮らせるようにした地域独自のサービスです。

一般に広範囲な意味で使われていて、法律的な定義はナーシングホーム同様にありません。
民間独自のサービスを提供していて、いわゆる「お泊りデイサービス」に近いサービスと言えます。

すでに制度として廃止となった高専賃

2011年10月20日をもって高齢者住まい法が改正され、高専賃制度(高齢者に部屋を貸す賃貸住宅を届出制にした制度)は廃止となっています。

高専賃制度では、高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅、高齢者優良賃貸住宅の三つと、適合高専賃がありました。
現在ではすべて存在していません。
現在の高齢者住宅は、大きく分けて、前項で解説したサービス付き高齢者向け住宅とここで解説している有料老人ホームの二つに大別されます。