『あの介護施設はなぜ、地域一番人気になったのか!!』
介護という職業の一般的なイメージは、重労働、つらい、大変など、ネガティブなものが多いように思えます。
本の編著者である糠谷さんによれば、馴染みのない仕事は『よく理解されていないために、単純化されたイメージしか持てない』と本の中で主張していました。つまり、介護職はまだまだ馴染みのない職業なのかもしれません。
しかしどんな職業でも、仕事の大変な部分があると同時に、やりがいもあるはずです。もちろん介護職にも。
この本の面白いところは、執筆者も編著者も、介護職の方ではなく『介護経営コンサルタント』であることです。
同じ業界では当たり前のことが、他業界ではそうではないことが多々あります。また、同じ業界の中にいては気づけない部分もあります。
そういった新たなことを気づかせてくれる本ではないかと、読み始めて早々に感じました。
・時代とともに、変化し続けなければならない介護事業
介護事業は他事業と異なり、介護保険サービスの利用料は制度で決められています。つまり、ある程度の見通しを立てながら経営していける業界といえます。
しかし、3年ごとに制度の見直しがあるため、見方によっては3年ごとに経営の見直しを迫られるともいえます。
そして、日本は少子高齢化社会。介護保険の利用者は増えますが、介護保険の保険料を払う人は減る一方です。それは、介護保険サービスの利用料や内容にも大きな影響を与えます。
本の中では、この変化を悲観的に捉えるのではなく、『逆境にこそ、次の成長の芽が隠れている』と書かれていました。
それは、一体どういうことなのでしょうか?
この本では、2つのテーマに分けて17の介護施設を紹介しています。それら17社のさまざまな価値観に触れることで、『成長の芽』を発見できるかもしれません。
次回は、2つのテーマのうち、ニーズに合わせて利用者の満足を実現させる企業をご紹介したいと思います。
*次回はこちら→ あの介護施設はなぜ、地域一番人気になったのか!! No.2